太陽インダストリー株式会社 段ボール事業部

太陽インダストリー株式会社 段ボール事業部 技術情報

真空成形品の基礎知識

真空成形品の設計制限

無題

今回は設計制限についてです。

材料の種類は主にPET、PP(再生材もあり)、PVC、PS(PSは帯電防止もあり)です。

厚みは0.3mm~1mm程度です。

ここまでは金型も木型も同じです。

木型では、基本テーパー5°(部分的には0°に近い状態も可能)です。

ちなみに金型では1°が基本テーパーです。

木であるがために、細かい盛り状態は木型破損につながるので、できません。

特に細くて高いリブなどは厳禁です。

アンダー形状は木型が破損するのでできません。

溝は巾と同程度の深さまでです。(全体の形状により脱型ができるようであれば、もう少し頑張れます)

両端曲げや、トリミングは金型と同じで別工程ですので、同様です。

尚、一般的に試作型を木型として、量産型を金型とするケースが一般的です、これは木型の耐久性に問題があることと、冷却ができないためです。

当社では木型に特殊加工を施し、耐久性を上げており、冷却は噴霧式として木型での量産を実現しております。

水冷金型よりもタクトは延びるのですが、やはりイニシャルが抑えられることと、お客様要望のトレイなどで木型でできない形状は殆どないといったことから、木型をメインに使用しています。

(製造は契約先で行なっております)

真空成形品について

無題

真空成形とは、シート状の樹脂板を金型にセットして、金型とシートの間を真空状態にすることでシートを変形させて成形する手法です。

シートには厚物と薄物があり、厚物の例ではバスタブ、薄物の例ではトレイ等があります。

特に薄物はブリスターパックなど包装材としても使われており、当社でも設計をしております。

今回は特に薄物の紹介です。

真空成形は、インジェクション成形等に比べ金型がメス型しかいらないので、割安になりますが、シートを引っ張り伸ばして成形する都合上、様々な制限があります。

細くて深い溝などは作れませんし、バラツキが大きいので精度のいる箇所には適しません。

しかし、うまく設計すれば、安価で軽い包装材ができます。

最近買った私のパソコンには段ボールの緩衝材ではなく真空成形の角当てが4つ入っているだけと、非常にシンプルな包装でした。

当社ではお客様のご要望に応じた真空成形品も提供しています。

ちなみに当社は主に、金型ではなく木型なので初期投資も非常に安価です。

もちろん、基本テーパーは5°、細かい形状ができない等、木型特有の制限はありますが、それにしても金型の半値以下の金額なら十分検討する余地があると思います。